高度経済成長の中、カメラは高級品ながらも次第に一般の人々へ広まりつつありました。中にはいち早くカメラを手に入れて活動し、数々の賞を受賞するほどの腕前を持つ写真愛好家も現れました。こうした大田区在住の写真家たちは昭和30~40年代に急激な変化を遂げた大田区沿岸の風景を撮影し、これらの写真は当時の生活や産業、街の風景など多くのことを今に伝えています。
今回は、大田区で本業を持ちつつ写真家としても活躍した方々の写真の中から、主に大田区沿岸の写真を展示します。大森・糀谷・羽田地域の海苔養殖や漁業などの産業や街の風景の写真を通して、当時の人々の暮らしや街の移り変わりを振り返ります。